1級時計修理技能士 資格と収入のビミョーな関係特集-MSN転職・アルバイト-
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資格は知識や技術を証明するもの。それを究め続ける人々はどんな仕事をしてるのか。
希少価値の高い資格を持ち、職人とも呼べる技を持つ人の仕事や横顔を紹介する。
その仕事はまさにプロフェッショナルだ。
技能検定は、働く人々の技能を一定の基準で検定し、国として証明する国家検定制度だ。技能に対する社会の評価を高め、働く人々の技能と地位の向上を図ることを目的に現在129の職種について実施されている。時計修理技能者もその一つで1級を持つ技術者は厚生大臣より“技能士”を名乗る許しを得る。
いわゆる職人技とされるさまざまな技術は、後継者に悩みどんどん高齢化していくが、もちろん若い人だってがんばっている。これまでのキャリアをリセットして若くして職人の道を目指し、1級時計修理技能士となった吉原氏にその仕事と技術について聞いた。
―これまでの経歴を教えてください。
SEとして12年勤めていました。でも30歳になって振り返ったときに、このまま生涯をかけてやっていけるかな?という思いがあった。もともとPCとかは好きで、黙々と自分の仕事に向かうのも嫌いじゃなかったんですけど、やっぱり残業とか多くて厳しいかなと。それで本当にやりたいことやろうと思って、時計修理の学校に通いなおしました。卒業後ここに入社して、今5年目を迎えたところです。
―時計修理の学校があるのですか?
そうなんですよ。全日制の学校は全国に2校くらいしかないんですけどね。学費も結構高くて3年間で600万円くらいかかります。正直SE時代はお金を使う時間もなく、貯蓄はそれなりにあったのでそれを切り崩して学費に充てました。
―収入はどう変わりましたか?
SEは10年以上やっていたので、結構もらっていたんですよ。それに比べると今は半減。それでも望んでついた仕事なので、満足してます。
―将来的には稼げるようになるんですか?
独立したり、大手のメーカーに勤めている人なんかは1000万円以上稼いでる人もいますよ。僕はまだまだ修業の身だと考えているので、まだまだ先の話です。技術的には1級技能士を取ってもまだまだ1合目に足をかけたところって感じですから。
―一流の技術者とはどこが違うんですか?
すべての作業において1ミクロン単位の細かな調整が必要なんですね。これはもう定規で測ってうんぬんするものじゃなくて、手先の感覚と経験なんです。それでも日々技術が身に付いてる実感があります。僕はこれまでの修理本数は500本程度、先輩は5万本以上見てますから、いつになったら追いつけるのかと思いますけどね。
―記憶に残っている仕事を教えてください。
おじいさまの形見だという50年以上前の時計をお預かりしたことがあります。万全にオーバーホールして動くようになってお返ししたら、とっても喜んでいただけました。時計の機構は200年以上変わっていません。人の歴史や時計に対する思い入れを守れるのはうれしいですね。
時計が好きだという根底に支えられていてこそできる仕事ではあるが、それだけに将来的に1000万円以上の高収入も期待できることは、好きなことを仕事にしたいという人にとっては、やっぱりうれしい。スペシャリストの仕事にはそれだけの価値があるということだ。30歳でキャリアチェンジを図った吉原氏の決断に脱帽。




