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“キャリア力”をつければ仕事はもっと楽しくなる!
「のだみ流・働(はた)(らく)論!」

第22回 選ばれるエントリーシートの書き方

  • 「自己PR」は冗長性を排し、800ワード以内で簡潔に。
  • 「職務経歴書」は1年の仕事経験をA4用紙1枚で。主観も盛り込む。
  • 信頼できる同期や先輩に、客観的な自分の強みを聞いてみる。

今週は、面接にたどりつくための判断材料となる自己PR、職務経歴書など、エントリーシートの書き方について考えていきましょう。まず大前提として、エントリーシートの役割とは、自分のことを正しく理解してもらうことにあります。多くの応募書類の中から選ばれるために、自己PRも職務経歴書も読み手のことをしっかり考えて、読み手が知りたいことを書くように心がけてください。

それでは、まず自己PRについて解説します。僕が好感を持つ自己PRのパターンは、結論→論理→実例→結論再掲→今後の展開、という順番で書かれた自己PRです。

例えば、「御社で私が働くことで、御社にも私にもプラスになると考えています。なぜなら……だからです。それはこれまで私が経験してきた……ということからもお分かりいただけると思うのです。ぜひ御社の一員として私の力を試させていただけないでしょうか。そして1年以内に……のようなマネジメントチームを組織することが、御社の事業発展に必ず寄与できるものと信じております」。といった具合です。

また、自己PRで大切なのは、くどい言い回しや余計な修飾語など、冗長性を極力排除すること。ひとつの文章がダラダラ長いと、それ以上読みたくなくなりますから、体言止めなどをうまく使って文章を構成してみましょう。その上で、全体の文字量は300〜800ワードが理想的です。そうすることで文章にリズムが出ますし、読んでいて美しさを感じますね。そんな読みやすい文章をつくるための練習としては、インターネットのブログやSNSなどの日記を書くと良いと思います。

僕が面接官をしていたとき、読んでいてワクワクしてくる自己PRがありました。それは、上記のポイントをしっかり守りながら、文中に登場する人名、会社名、数字などがとても具体的に書かれているもの。抽象論をできるかぎり排除し、具体的な事象で展開された自己PRからは、相手を楽しませてあげたいというその人の姿勢が感じられます。そんな自己PRを書いた人には、ぜひ会ってみたいと思っていました。

次に職務経歴書について。一昔前までは、過去に在籍していたポジションを羅列しただけのものが多く見られました。しかしこれでは、その人がその仕事を経験したことで、どんな成長をしたのかが把握できません。僕は1年の仕事経験をA4用紙1枚くらいで説明するといいと思っています。ただ単に自分が携わった仕事の内容を書くだけではなく、「この仕事によって一皮むけた」「失敗したが、腹が据わった」など、その仕事から何を学び、自分がどう成長したのか、主観を盛り込んだ構成をするのです。

この作業は、自分自身の「Canの棚卸」(本コラム第三回参照)にもつながります。人間はどんどん忘れていく生き物ですから、例えば「1年に一度はこの職務経歴書を書く」と決めておくといいと思います。

自己PRや職務経歴書を書く際に、信頼できる同期や先輩にヒアリングしてもいいでしょう。客観的な視点で自分を見てもらうことによって、これまで気づかなかったPRポイントや、自己成長の発見があるかもしれません。すぐに転職活動をしないとしても、きっと自分自身を見つめなおす良い機会になるのではないでしょうか。

来週からは、先日視察に行ったヨーロッパのキャリア形成の現場リポートをもとに、みなさまのヒントになるお話ができればと思います。どうぞお楽しみに!

●Profile

野田 稔 (Minoru NODA)

多摩大学経営情報学部教授/(株)リクルート フェロー。

1981年、野村総合研究所入社。同社にて組織人事分野を中心に多数のプロジェクトマネージャーを勤める。経営コンサルティング一部長を経て、現職。 また、(株)アミューズに所属し、テレビ・ラジオ出演、著作・講演活動等でも活躍中。著書に 『やる気を引き出す成果主義ムダに厳しい成果主義』(青春出版社)、『コミットメントを引き出すマネジメント―社員を本気にさせる7つの法則』(PHP研究所)など多数。多くの企業、組織から研修講師などを務め、年間平均200本ものセッションをこなす人気コンサルタント。日本全国を飛び回る日々は続く。

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