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“キャリア力”をつければ仕事はもっと楽しくなる!
「のだみ流・働(はた)(らく)論!」

第21回 「話を聞く力」と「質問する力」

  • 「話を聞く力」をフル活用するためにメモを取ろう。
  • 「質問する力」の基本は相手を気持ち良く持ち上げること。
  • 面接の会話で生じた疑問を質問すると好感度アップ。

前回のコラムでは、「面接は決して自己アピールするだけの場ではなく、コミュニケーション能力が問われる場である」ということを中心に述べました。では、コミュニケーション能力が高い人とはどのような人なのか? 実際に僕が面接の現場で注意して見ているのは、その人の「話を聞く力」と「質問する力」です。では、それぞれを具体的に解説していきましょう。

まず「話を聞く力」ですが、これは「話を聞く態度」といってもいいかもしれません。これまでの面接現場で僕が好印象を持ったのは、さりげなくメモを取っている人です。この行動からは、興味を持って話を聞いてくれていることが伝わってきます。初回の面接では、自分の知らない言葉が出てくることも多いでしょう。そんなときメモを取っていれば、後で忘れずに「○○とは何ですか?」と聞くこともできるのです。そこからは、貪欲に知識を吸収しようとしている姿勢が感じられます。

ちなみにある人は、面接官である僕の話だけでなく、自分の話した内容もメモしていました。マインドマップ(頭の中にある「考え」や「アイデア」を構造化して明確するための筆記法)のように、会話を構造化しながら聞ける人といえます。適切な自己アピールも、もちろん大切ですが、この「話を聞く力」もコミュニケーション能力の有無を判断するには重要なポイントなのです。

では、この「話を聞く力」はどのようにすれば伸ばすことができるのか? これは日常生活においてもメモをとる習慣を身につけることだと思います。話の要点や疑問点を書き留めていくことで「話を聞く力」はどんどん伸びていきます。ぜひ実践してみてください。

次に「質問する力」です。僕は基本的に、相手を気持ち良く持ち上げる質問を心がけると良いと考えます。先にある答えを予測した質問というものは、面接官にとっては気持ちのいいものです。そもそもそれは、面接官が話しておきたいことですからね。当然、そんな質問をされると会話がどんどん続いていきます。もっと言うなら、面接官が会話している途中で質問をしてもいいのです。「私はこのように考えるのですが、これでいいですか?」と。こんな投げかけの質問もウエルカムだと思います。

そして多くの場合、面接の終りに面接官が「最後に何か質問はありますか?」と聞いてきますね。ここで、2つのタイプの人がいます。事前に用意してきた質問をする人と、面接の会話の中で生じた疑問を質問する人です。 僕が面接官をしていたときは、後者の質問を歓迎していました。ここでもメモを取る作業が生きてくるでしょう。面接の最後に場を盛り上げる質問ができる人こそ、「話を聞く力」と「質問する力」を兼ね備えた人であると思うのです。

自分を売り込むという意味においては、入社面接も営業活動も同じ。「私にもプラス、あなたにとってもプラス」。そんな目的完遂欲求の高いコミュニケーション能力が求められます。面接に望む際のためだけにではなく、ぜひ、「話を聞く力」と「質問する力」を高める努力をしてください。この2つの力は、面接の場面だけでなく日常の仕事の場面においても、あなたのキャリアアップを大きく後押ししてくれるでしょう。

来週は、自己PR、職務経歴書の書き方など、有効なドキュメントプレゼンテーション手法の解説をしていきます。

●Profile

野田 稔 (Minoru NODA)

多摩大学経営情報学部教授/(株)リクルート フェロー。

1981年、野村総合研究所入社。同社にて組織人事分野を中心に多数のプロジェクトマネージャーを勤める。経営コンサルティング一部長を経て、現職。 また、(株)アミューズに所属し、テレビ・ラジオ出演、著作・講演活動等でも活躍中。著書に 『やる気を引き出す成果主義ムダに厳しい成果主義』(青春出版社)、『コミットメントを引き出すマネジメント―社員を本気にさせる7つの法則』(PHP研究所)など多数。多くの企業、組織から研修講師などを務め、年間平均200本ものセッションをこなす人気コンサルタント。日本全国を飛び回る日々は続く。

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