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編集記事

“キャリア力”をつければ仕事はもっと楽しくなる!
「のだみ流・働(はた)(らく)論!」

第11回 「計画された偶発性」

  • 人生は予期できない偶然の連続でつくられる。
  • 偶然をコントロールするという発想を持つ。
  • 自分がやりたいことはどんどんアウトプットする。

たとえば今から10日後。あなたの目の前で何が起きるか、確実に予測できる人などいないでしょう。人生のほとんどは、予期することのできない偶然の連続によってできあがっていくものだと言えます。

ここでみなさんも考えてほしいのですが、今の仕事との出合いにはどんな経緯があったでしょうか? 手に取った転職情報誌に広告が掲載されていた、検索サイトから会社情報を発見した、学生時代に始めたバイトの延長線上でこの会社に入社した……。きっといろんな出合いのケースがあるかと思います。

逆に言えば、もしもあの時に転職情報誌を手にしなかったら、検索サイトを使わなかったら、学生時代にほかのバイトをしていたら……、みなさんは今の仕事をしていなかったもしれないのです。

スタンフォード大学のジョン・クランボルツ教授は、数百人のビジネスパーソンのキャリアを分析した結果、「キャリアの80%は予期しない偶然の出来事によって形成されている」という興味深い結論を導き出しました。

そしてクランボルツ教授は、「人生を確実に予測しながら進むことは難しいが、自分にとって望ましい偶然を呼び込みやすくすることはできる」と考えたのです。これがクランボルツ教授の提唱している“Planned Happenstance Theory”であり、「計画された偶発性」を利用して、幸せなキャリアを導こうという理論です。

例えば、サッカーが大好きで将来はそれに携わる仕事をしたいと考えている人がいたとします。「自分はサッカーが好きなんだ!」と、周りの人に自分の興味を伝えるだけでも偶然を呼び込む確率は上がるでしょう。

「なんだそんなことか」と思われるかもしれませんが、この話を頭の片隅に留めていた周囲の人が「あいつはサッカーが好きなのか。そういえば、自分の知り合いがサッカー雑誌の記者を探していたな」と、彼に仕事を紹介してくれるかもしれません。これは「計画された偶発性」を自分でプロデュースしたことになります。本コラム第7回でもお伝えしましたが、僕自身が現在大学で教鞭をとり、テレビでコメンテーターなどの仕事をしているのも、まさに「計画的な偶発性」によるところが大きいのです。

そもそも、人間は人間に対して反応できるから人間。そういった意味で、みなさんもたくさんのチャンスに恵まれるようにたくさんアウトプットをすべきだし、逆に誰かの「計画された偶発性」の実現に協力していく可能性もあるのです。

せっかくの一度きりの人生です。偶然に操られるのではなく、自分にプラスとなる偶然にたくさん出合えるよう、自分の行動や発言を見直してみましょう。

来週は「計画された偶発性」を実践で生かすためのコツについて解説していきます。

●Profile

野田 稔 (Minoru NODA)

多摩大学経営情報学部教授/(株)リクルート フェロー。

1981年、野村総合研究所入社。同社にて組織人事分野を中心に多数のプロジェクトマネージャーを勤める。経営コンサルティング一部長を経て、現職。 また、(株)アミューズに所属し、テレビ・ラジオ出演、著作・講演活動等でも活躍中。著書に 『やる気を引き出す成果主義ムダに厳しい成果主義』(青春出版社)、『コミットメントを引き出すマネジメント―社員を本気にさせる7つの法則』(PHP研究所)など多数。多くの企業、組織から研修講師などを務め、年間平均200本ものセッションをこなす人気コンサルタント。日本全国を飛び回る日々は続く。

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