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“キャリア力”をつければ仕事はもっと楽しくなる!
「のだみ流・働(はた)(らく)論!」

第4回 「Must」の縮小(前編)

  • 自分らしさの必要金額、計算したことありますか?
  • 「落ちぶれ感」を感じない最低限の贅沢は?
  • 「経済的Must」の縮小で自由になろう!

さて、前回のテーマ「できること=Canの棚卸」の結果はいかがでしたか? もしも、新しい「Can」が見つかったならしめたもの。それが、本当に自分らしい働き方を考えるための第一歩となります。今回は幸せなキャリアを導くための第2のステップ。あなたの可能性に制限を加えている「Must=義務」を縮小する方法です。以下(1)〜(3)の順序で進めていきましょう。

(1)「経済的Must」の客観的分析〜「いったい、いくら必要か?」の厳密な見積もり。
(2)「壁」の確認〜いろいろな思い込みを乗り越える。
(3)「本当のMust」を認識する。

まずは(1)「経済的Must」の客観的分析から始めましょう。これは、簡単にいうと「いくら稼げれば自分らしく生きていけるのか」という具体的な数字を割り出すことです。僕の周りにいる会社員や学生に話を聞いてみると、多くの人が必要以上に「経済的Must」にとらわれているように感じます。現在、および将来への不安から「とにかく稼がなきゃ」という抽象的な義務感に追い立てられ、どんどん自分自身を窮屈にしているように思えるのです。

そこで、まずは自分らしく生きるために必要な最低限の金額を具体的に割り出してみるのです。その金額がはっきりとわかれば、抽象的な義務感に追われることなく、自分の価値観に沿って行動がしやすくなります。

では、その手順をご紹介しましょう。まず、今から3カ月くらいの間、すべての支出を小遣い帳などに書き出してみてください。

書き溜めていくうちに、自分にとって不必要な支出が見えてくるはずです。この支出はやめられるというものには×印、できることならやめたいというものには△印、これは絶対必要というものには○印をつけてみます。この○印をつける際に、自分の考える最低限の贅沢、つまり、これをやめると自分に「落ちぶれ感」を感じてしまうというものは残していきます。ちなみに僕の場合は、新刊は我慢しても文庫本は値段を気にせず買うということと、週に1回、飲み屋に行くというのが最低限の贅沢でした(笑)。

それと、ご家族のある方であれば子どもの学費など、将来絶対に必要となる蓄え分も別途見積もってみます。その上で×印と△印の支出を省いた○の支出と、将来の必要分をシミュレーションしてみると、今から将来にわたって稼がなくてはならない具体的な金額が算出されます。

これがはっきりわかると、肩の荷が下りたように感じられる人もいるのではないでしょうか。特に有名企業で働くことや、高い収入を得ることを最優先に仕事を選んできた人にはそう感じられると思います。

働いている人の時間の多くは、生産や消費といった経済活動に費やされています。それだけに「経済的Must」は大きなマインドシェアを占め、潜在的に自分の行動を規定しやすいものです。しかし、それが必要以上に自分を窮屈にしている可能性もありますので、ぜひ「経済的Mustの縮小」を試してみてください。

次週は「経済的Must」以外のさまざまな「Must=義務」の縮小です。来週はきっと、あなたにとって本当に必要な「Must」が見えてくるでしょう。

●Profile

野田 稔 (Minoru NODA)

多摩大学経営情報学部教授/(株)リクルート フェロー。

1981年、野村総合研究所入社。同社にて組織人事分野を中心に多数のプロジェクトマネージャーを勤める。経営コンサルティング一部長を経て、現職。 また、(株)アミューズに所属し、テレビ・ラジオ出演、著作・講演活動等でも活躍中。著書に 『やる気を引き出す成果主義ムダに厳しい成果主義』(青春出版社)、『コミットメントを引き出すマネジメント―社員を本気にさせる7つの法則』(PHP研究所)など多数。多くの企業、組織から研修講師などを務め、年間平均200本ものセッションをこなす人気コンサルタント。日本全国を飛び回る日々は続く。

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